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なぜこの治療を始めるのか

私たちの暮らしの中で、「体重の増加」は決して珍しいことではありません。
忙しさから食生活が乱れたり、運動不足が続いたり…。
その積み重ねが、気がつけば肥満につながってしまいます。
肥満は見た目の問題にとどまらず、高血圧や糖尿病、高脂血症、脳卒中や心臓病といった重大な病気のリスクを高めます。これらは「将来の健康寿命」を左右する大きな要因です。
当院では、患者さんに今と未来の健康を守るための治療を提供する必要があると考え、このプログラムを始めました。

治療のゴールは「適正体重を維持すること」

体重を減らすこと自体が目的ではありません。むしろ「過度な減量」は体に負担をかけ、かえって健康を損なう危険もあります。
私たちが目指すのは「BMI23前後」という適正体重です。
そこに近づき、そして維持することこそが、本当のゴールです。
無理なダイエットではなく、医学的に正しい方法で「自分に合った食事量」を知り、薬を上手に使いながら食欲をコントロールする。その経験は、将来にわたって体重と向き合う上での大切な財産になります。

プログラムの具体的な内容

対象
• BMI 25以上の方のみ
• BMIが22~23に到達した時点で治療は終了し、体重維持へ移行します。
• 妊娠中・授乳中・18歳未満の方は対象外です。

治療方法
週1回、マンジャロ®自己注射(医師・看護師が使い方を丁寧に指導します)
体重測定は毎回院内で実施します。
注射薬には
食欲を抑える作用、胃から腸への排出をゆるやかにし満腹感を得やすくする作用、血糖の急激な上昇を防ぎ脂肪蓄積を抑える作用があります。

費用(税込・自由診療)
• 初診料:3,300円
• 血液検査(初回必須):6,600円
• マンジャロ2.5mg 2回分(2週間分):13,200円
 → 初診時合計 23,100円
• 1ヵ月(4週間分):マンジャロ2.5mg×4回=26,400円
※再診料は無料。2回目以降の血液検査は必要時のみ(2,200円)。

副作用について
• 吐き気・下痢・便秘が比較的よく見られます
• ごくまれに低血糖や膵炎など重大な副作用もあります
• 効果には個人差があり、体重減少を保証するものではありません

治療中に大切なこと
• 食欲は抑えられますが、肉・魚・大豆類などのたんぱく質、野菜、十分な水分をしっかり摂ることが必要です。
• 適度な運動は、筋肉量の維持・基礎代謝の保持・気分のリフレッシュ・生活習慣病の予防など、多くのメリットがあります。

Q&A(よくあるご質問)

Q1. 薬をやめるとリバウンドしませんか?
A. 多くの方は体重が戻りやすくなります。しかし、この治療の大切な目的は「薬を使いながら適正な食事量を体験し、その感覚を身につけること」です。何度か成功体験を重ねることで、薬がなくても体重をコントロールできるようになることを目指します。

Q2. ダイエットとどう違うのですか?
A. 一時的に体重を落とす流行ダイエットとは異なり、医学的に正しい方法で「健康的に体重を減らし、維持する」ことを目的としています。無理な食事制限ではなく、薬をサポートとして使う点が特徴です。

Q3. 副作用は大丈夫ですか?
A. 吐き気や下痢などの消化器症状が比較的多く見られますが、多くは軽度で時間とともに改善します。重い副作用はまれですが、異常を感じた場合は必ず医師にご相談ください。

Q4. 妊娠を希望していますが、治療はできますか?
A. 妊娠中・授乳中の方は治療を受けられません。妊娠を希望される場合は、必ず事前にご相談ください。

Q5. どのくらいで効果が出ますか?
A. 個人差がありますが、多くの方は数週間で「食欲の減少」や「食事量が減ってきた感覚」を実感されています。体重減少のスピードには個人差があるため、医師と相談しながら無理のないペースで進めます。

人生の中での大きな目標に

体重管理は一時的なイベントではなく、人生を通じて続く健康課題です。
この治療は、単に「痩せるため」ではなく
・今の自分を見直すきっかけにすること
・将来の自分を守る準備をすること
・健康で心地よい生活を続けること
そのための大きな一歩だと、私たちは考えています。
私たちは、このプログラムを通して「健康体重を守る」という新しい習慣づくりを一緒に考え、サポートしていきたいと思っています。
一人ひとりの患者さんが、無理なく・安心して・長く続けられる健康管理を身につけていただけるよう、スタッフ一同で寄り添ってまいります。
ご相談やご質問があれば、どうぞお気軽にお問い合わせください。